先日、ニュースで「熊の出没情報」が流れていて、ちょっとドキッとしました。山だけでなく住宅地の近くでも見かけることがあると聞くと、他人事ではないですよね。私の住む地域でも山が近く、秋になるとときどき「熊の足跡が見つかった」という話を耳にします。自然の中で暮らす以上、熊と人間の生活が近づいているのを実感します。そこで気になったのが、「熊ってどんな時間帯に行動しているんだろう?」ということ。調べてみると、意外と知られていない熊の“生活リズム”が見えてきました。
熊は基本的に「夜行性」と思われがちですが、実はそうとも限りません。ツキノワグマなどは昼行性に近い性格で、朝方から夕方にかけて活発に動き回ることが多いそうです。特に早朝や夕方の時間帯は、エサを探して山を歩き回るピークタイム。人がハイキングや畑仕事をする時間帯と重なってしまうため、遭遇のリスクが高まります。私の知人も、朝のウォーキング中に「山の方からガサガサと音がして怖かった」と話していました。後で知ったのですが、その時間帯はまさに熊の活動が活発な時間だったそうです。
熊の行動パターンは季節によっても変わります。春は冬眠明けでお腹をすかせており、植物の芽やアリなどを食べてエネルギーを蓄えます。夏になると涼しい時間帯を選んで行動するようになり、日中の暑い時間は木陰や沢の近くで休むことが多いのだとか。そして秋は一年で最も活発な季節。冬眠に向けて食べ物を探し回り、特に朝と夕方は忙しく動いているそうです。この時期に山の実りが少ないと、人里に降りてくることもあります。ニュースで出没情報が増えるのも秋が多いのは、このためなんですね。
実際、熊の嗅覚は人間の数千倍とも言われ、遠く離れた場所の食べ物の匂いもキャッチできます。家庭菜園の果実や、生ゴミ、畑のトウモロコシなどが強い匂いを放つと、熊が興味を持って近づいてくることがあります。私の住む地域では、秋になると「ゴミを前夜から出さないように」という注意が呼びかけられています。
熊に遭遇しないためには、「行動時間を知っておくこと」がとても大切です。早朝や夕方の時間帯はできるだけ山道や林の近くを避け、どうしても外出する場合は鈴やラジオを鳴らして自分の存在を知らせること。熊は基本的に人を避ける動物なので、人の気配を感じると自ら離れていくことがほとんどです。また、秋にハイキングや登山をする際は、できるだけ複数人で行動し、単独で山に入らないようにするのが安心です。
私は去年、紅葉を見に山へ出かけた際、地元の方に「朝の8時前と夕方5時以降は気をつけて」と教えてもらいました。その方いわく、「熊は人がいない時間を狙って動くから、昼前後が一番安全」なのだそうです。それ以来、登山や散歩の時間を意識するようになりました。特に秋の山は食べ物が減る時期なので、人里に熊が下りてくることが増えるとのこと。自然の中では人間のほうが“おじゃましている”立場という気持ちを忘れないようにしています。
熊の出没ニュースを聞くと不安になりますが、行動パターンや時間帯を知ることで、無用な遭遇を避けることができます。朝早くや夕方遅くに山や林に近づかない、食べ物の匂いを外に出さない、単独行動を避ける。この3つを意識するだけでも安全度はぐんと上がります。自然と上手につきあっていくために、熊の生活リズムを知ることは、私たちにとっても大切な知恵なのかもしれません。

